にゃんこ(ヤミーとヒュウ)とわんこ(チワワのミウ)の写真日記とミニシアター系の映画の感想。その他もろもろ…

by loveloveyummy

ウィスキー Whisky

水曜日にテアトル梅田にて鑑賞。
テアトル梅田はマイナーだけど渋くて良いセレクトが多いなと思う。
1日で映画の日だったこともあり、いつもより混んでた気がした。

ウィスキー (Whisky)
ウルグアイ/アルゼンチン/ドイツ/スペイン 2004年
”ウィスキー”は幸せの合言葉。
公式サイト

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≪Story≫
 ウルグアイの町。 ハコボは、父親から譲り受けた小さな靴下工場を細々と経営している無口でちょっと神経質でなかなか頑固な中年男。 毎朝決まった店で朝食を取り、毎朝決まった時間に工場に行き、シャッターを開け、決まった手順で機械を動かし、毎朝決まったお茶を飲む。 ハコボの工場で働く中年女性マルタは地味だが、真面目な働きぶりでハコボを支えていた。
  1年前に亡くなった母親の墓石の建立式に、ブラジルで暮らすハコボの弟エルマンが来ることになる。 ブラジルで同じく靴下工場を経営しているエルマンと、ハコボは長い間疎遠になっていた。 ハコボは弟が滞在する間、マルタに夫婦の振りをして欲しいと頼んだ。 普段から会話の少ない2人は、ぎごちなくも偽装夫婦の繕いをしてエルマンを迎えた。 エルマンはこじゃれた服を小粋に着こなす伊達男で会話もウィットに飛んでいる。 建立式は無事に終わるが、エルマンは2人を旅行へ連れ出すことに…。

≪Review≫
 ウルグアイはブラジルとアルゼンチンに挟まれたに南米の小さい国。 ウルグアイでは映画が製作されてから110年くらいで、今までになんと60本くらいしか製作されてないらしい。 1年に1本の映画も作られてない計算になるが、そんな中でこの映画は東京国際映画際でグランプリ・主演女優賞を受賞し、カンヌ国際映画祭でオリジナル視点賞・国際批評家連盟賞を受賞するなど世界中で数々の賞を受賞した。
 ラストはあまりにもあっけないと言うか、唐突と言うか、思わずおすぎ口調で「今までこんな映画観たことありません。」と言いたくなるくらい衝撃的と言うか、とにかく「えっ?これで終わり」という感じだった。 ボーっと出口まで歩いていたら、前を歩いていたご婦人2人組が「あのヒト恋したんやなぁ~。」「そやなぁ。えらい綺麗になってたなぁ。」と嬉しそうに語っていた。 なんかその光景を観た時に「あぁ~そうなんだ。」となんか妙に納得してしまった。 何を納得したのかというと、「恋に対する憧れ」だ。
  ティーンエイジャーはアイドルに憧れる。 それは恋に対する憧れが混在している。 やがて、恋はもっと身近なものとなって自分の周りに溢れ始める。 アイドルに憧れるよりも自分自身が恋をすることに夢中になる。 やがて、仕事に夢中になったり、子育てに夢中になったりして、ふと気付くと自分も中年と言われる段階に入っている。 仕事が軌道にのったり、子育てが一段落したりして、気持ち的にも経済的にも時間的にも余裕やゆとりが出来る。 そして、いい意味でも悪い意味でも自分の人生に先が見えてしまったりする。 そんな時ふと「もう一度恋がしたい」とか「ときめきたい」とか思ったりするんじゃないだろうか。 今、「ヨン様」とか「氷川きよし」とかに夢中な世代がまさにそれなんじゃないのかな。 そう考えると、この世代の人ってティーンエイジャーのようにとっても純粋で、「恋に対する憧れ」を持っているのかも。
  マルタはハコボから偽装夫婦を演じるように頼まれて、自分の単調な人生にちょっとした変化をもたらされることにちょっぴり期待する。 ひょっとしたらハコボのことを憎からず思ってたのかもしれない。 そしてマルタはちょとづつ変化して行く。美容院に行ってパーマをかけたり、いつもよりちょっと明るめの服を着るようになったり、化粧をしてみたり。 訪れてきた弟エルマンはマルタを笑わせてくれ、女性として扱ってくれる。 しかし、ハコボは相変わらず無口で無愛想。マルタはやがてハコボといることに寂しさを感じるようになり、エルマンに心挽かれていくようになる。 そしてマルタはぐんぐん綺麗になっていった。
 マルタは水を与えられず乾ききった花だった。そして、変化、期待、ときめき、恋という潤いが与えられた。 乾ききった花はその潤いをグングン吸い上げ瑞々しく輝いていった。 中年女性であるマルタが恋をして、綺麗になった。 なんだかとても素敵なことではないか!
  監督は押し付けでなく、観る人それぞれがいかようにも想像できるようなエンディングを用意した。 いかようにも取れるということは、何の結論も用意されていないということだ。 起承転結がはっきりしているハリウッドの娯楽超大作的映画を好む人には不向きかもしれない。 しかし、観る人によってはその面白さは無限に広がっていくのだ。
 この映画はハッピーエンドかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でもマルタは変わった。自分を磨き、成長したのだ。自分の中に潤いをちゃんと吸収したから。 恋は成就するに越したことはないけど、その恋を通じて何を得たか、どれだけ成長できたかも重要だ。
 「最近ときめいてないな」と言う人や「最近ちょっと肌がかさついてるわ。」と言う人に個人的にお勧めしたい。人間は歳を取ると子供に戻るというが、人生の折り返し地点を過ぎると、気持ちはティーンエイジャーに戻るのかもしれない。

Reviewをもっと詳しく(Go! Go! Girls Movie@LoveLoveYummy)





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by loveloveyummy | 2005-06-04 18:20 | Movie...